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電話の話

こんにちは。

12月に入り完全に冬になりましたね。寒いです。

今年は当院にとっては変革の年でしたが、まだ振り返るのはやめておきます。

今日は年の瀬とは特に関係のない電話の話をしてみます。

 

電話が発明されてから、来年で150年だそうです。150年前に発明されたシステムが今も第一線で活躍しているというのは驚きです。それは唯一無二の存在だからなのでしょう。

電話の最大の特徴は、言うまでもないでしょうが即時性です。

即時性とは、何らかの情報を今相手に伝えること、相手がその情報を受け取った・理解したことを今確認すること、その情報に対する相手のリアクションを今受けとること、です。電話はこのために存在し続けていると言ってよいでしょう。

 

在宅療養支援の領域でも電話という通信手段はマストアイテムです。病状の変化、体調の変化は昼夜を問いません。それらの情報を今伝えたい、それらの変化に対し今対処してほしい、と考えるなら電話を使うべきです。

その要望に応えるためには、24時間・365日いつでも電話を受けられる体制がなければなりません。勤務時間外とか、夜間休日とか、関係ないのです。そんなわけで、僕の電話は患者さん・家族さんに対し24時間・365日オープンです。もちろん電話が100%つながるとは限りません。通話中だったり、運転中だったり、公共交通機関乗車中だったり、手が離せない状況だったりすると、応答できないこともあります。

時間をおいてかけなおしてもらったり、留守電機能を使ってもらったりもしますが、第2選択肢としてうちのスタッフに電話することも可能ですし、訪問看護さんに対応してもらうこともあります。そのほか外部委託によるバックアップ体制構築も考えています。二重三重の工夫により電話の即時対応機能を維持しているわけです。

 

これこそが在宅療養支援の真骨頂と言ってもよいでしょう。24時間・365日専門職につながる、という安心感は緩和ケアに欠かせないものだと思います。

 

以下おまけです。

 

僕は若いころ、電話が苦手(嫌い)でした。恐怖感すら抱いていました。

今は全くそういう感情はありません。これは単に歳をとった(老練さを身に着けた)というだけではなく、もっと大きな外的な変化があったと考えています。

それは、「電話でなければならない用件以外は電話を使わない世の中になった」ということです。

かつては電話以外に手ごろな情報伝達システムがありませんでした。結果的に電話でなくても構わない用件、すなわち即時性が必須ではない用件までも電話を利用していたわけです。

ゆるやかな情報伝達で構わない用件にまで即時性があてはめられた結果、あの世にも恐ろしい『沈黙』が発生してしまったわけです。万人に『間』を埋める能力が問われ、その能力に欠ける人間は強い苦痛を感じたものです。思い返しても身震いします。

時代が変わってよかったと思っています。蛇足でした。