オンライン勉強会報告「疾患ごとに考える在宅療養者のACP」

こんにちは。

先日Zoom形式での3回目の勉強会を行いました。ご参加くださったみなさまありがとうございました。

生放送ならではの放送事故的な部分もあり、恥ずかしい限りです。

 

今回は前々回に続いてACP関連の話をしました。

ACPはadvanceですから先(未来)を予測しながら行わなければなりません。そのためには、その方の疾患がどのように進んでいくかを予測する必要があります。

もちろんこれから先のことは誰にも正確に予測することはできませんが、だからこそいろいろな可能性を検討し、それに応じた対処法を提案し、患者さんの意向を確認する、という作業が必要になるわけです。

 

癌疾患においては、病状の進行とともに癌に対する積極的治療が終了することになります。悲しいことですが、それが現代医療の限界です。

そして、在宅医療は通常積極的治療が終わってから始まります。

在宅医療開始時点では、患者さんの意思決定能力は十分保たれているので、患者さんとじっくり話しながら在宅療養生活を進めていくことになります。

 

一方で、非癌疾患では原疾患に対する専門的治療はターミナル期においても継続されます。それゆえ専門医療と在宅医療が並行して行われることが多くなります。この場合ACPを行う責任者が誰なのか、病院の専門医なのか在宅医なのか、むずかしさがあります。病院の専門医と在宅医はしばしば考え方が異なることもあるからです。

 

ぼくは常に在宅医としての立場を鮮明にお伝えします。専門医さんとは違う考え方をするということをお伝えします。そのうえで患者さんご自身に、一番望ましい方向を選んでもらいたいと思っています。

尊重されるのはぼくの考えではなく、患者さんご自身の考えです。

 

そんなわけで、もしよろしければ勉強会資料をご覧ください。

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