山梨医科大学(現 山梨大学医学部)を卒業後、外科の道に進みました。
東北地方の病院で研修した時に緩和ケア・在宅医療に出会いました。どうしても家に帰りたいというおじいちゃんをご家族と一緒に家にお送りしたのが始まりです。
豪雪地帯で、家の前まで車が入れず、最後は担架にお乗せして、みんなで家まで運びました。
おじいちゃんはとても穏やかなお顔をされていました。
そして翌日、かかりつけ医に看取られ旅立たれました...。
その後は20年近く、心臓外科、ER、救命救急センターで研鑽を重ね、全力で命を救うことに専念し突っ走ってまいりました。九死に一生を得る方がいる一方で、力及ばず救命できなかった方も多く、葛藤の日々でした。
その中で、生命の延長のみならず、QOLの向上を目指そうと思うようになりました。
東北の病院での原体験を胸に抱き、もう一度緩和ケアを学びなおし、内科的修練を加え、2010年に訪問診療医となりました。
2017年4月に独立し、西東京市田無町に笠井医院を開業しました。患者さん・家族さんと伴走する形で在宅緩和ケアに専念してまいりました。
特に在宅でのターミナルケアに心血を注いでまいりました。住み慣れた家で人生を穏やかに完結することをお手伝いさせてもらいました。
気づいたら8年が経過し、その間に西東京市内にも訪問診療クリニックが増え活気を帯びてきました。自分たちのまいた種が芽を出し、育ってきたという感覚です。本当に有り難いことです。
笠井 博人 (Hiroto Kasai)
2025年7月1日 新たな一歩を踏み出すべく、隣接する小平市に移転いたしました。
「大変な時ほどていねいに」をモットーにしています。
疾患を特定せず、がんなどの悪性疾患の方にも、非がんの方にも在宅緩和ケアを提供します。
ご本人、ご家族の思いを最優先にしています。
最期まで家で過ごしたい、という思いを全力で支えます。
調子が悪いときは病院に行きたい、という思いも支えます。
「病院には行きたくない」という思いも、「病院に行きたい」という思いも、どちらも大切にします。
在宅療養はあくまでも選択肢の一つだと考えます。
在宅看取り数とか、在宅看取り率とかいうものにはこだわっておりません。
目標は一日も長く穏やかに過ごすことです。そのための最も効果的な方法を選んでいただきたいと考えます。
訪問診療はやや特殊な診療形態です。わかりにくさ、敷居の高さを感じている方も多いと思います。また、興味はあるけどどうやって利用したらいいかわからないということもあるでしょう。
緩和ケアというものに対するネガティブな印象や怖さを感じることもあるかもしれません。
そこで、当院では訪問診療・在宅緩和ケアに興味のある方々に対し、説明の場を設けようと思っています。
診療所に足を運んでいただいて、お茶などを飲みながらお話をしたいと思います。
ご興味のある方はお気軽にご連絡ください。
・健康診断の結果等の健康管理に係る相談に応じます。
・保険・福祉サービスの利用等に関する相談に応じます。
・必要に応じて、専門医・専門医療機関を紹介します。
・かかりつけ医機能を有する医療機関は、医療機能情報提供システムにて検索できます。